認知症利用者に対して介護士はどういうところにストレスを感じているのか?については前回の記事で紹介しました。
イライラして利用者に優しくできないという方は参考にしてみてください。
ですが、介護士がストレスと感じる部分というのは認知症利用者に対してだけではありません。
介護士は他にどういう部分にストレスを感じているのか?
またどうすればそのストレスを解消することができるのか?
介護士が抱えているストレスの原因や対策法について紹介します。
介護士が普段どんなことにストレスを感じているのか?
おそらく私が普段感じているストレスと世間の介護士の方が感じているストレスって共通している部分も多々あるのでは?と思います。
介護士が介護施設で感じているストレス
待遇面
職場の人間関係
人手不足
身体的負担
利用者の応対
介護施設の方針に対するストレス
職場の環境や職場の運営方針などに対してストレスを感じている方も多いと思います。
また直接経営者に不満を感じていなくても直属の上司である看護師長や介護主任に対して
ストレスを感じている方も多いでしょう。
介護施設の運営方法とは別に看護師長や介護主任の考え方によってその施設の働き方って
かなり違ってきますからね。
待遇面でのストレス
介護士が抱えているストレスの中で多いのがこの待遇面でのストレスです。
給料が安い、休日が少ないとストレスを感じている介護士はかなり多いですよね。
職場の人間関係でのストレス
介護施設で働く方がもっともストレスを感じているのが職場の人間関係でのストレスです。
介護職は転職者が多い理由の1つに人間関係のトラブルが関係していることが多いです。
介護施設では絶対にスタッフ同士のコミュニケーションが必要になってきます。
1人で働くというよりもみんなで協力して働くという感じなんですね。
多くの人が集まればやはり人間関係のトラブルが起こる確率は高くなりますよね。
人手不足によるストレス
どの介護施設も人手が足りないという状況が続いていて少ない人数で業務をこなさなくてはいけません。
重労働なわりに人員が少なすぎるというのがストレスの原因です。
人を増やせばすぐに解決できるだろ?と思われるかもしれませんが、利用者の数に対して必要な介護士はこれだけ!という数が決まっているので仕方がないんですよね。
必要以上の介護士を増やすことも可能ではあるんですが、それをしてしまうと人件費が大きくなりすぎてしまい施設側の利益が減ってしまうことにつながってしまうんです。
身体的な負担によるストレス
介護施設に入所している利用者というのは要介護認定を受けている方です。
要介護度が軽ければそこまで身体的な負担は感じませんが、要介護度が高いと体を抱えたり、起こしたりと介護士の負担が大きくなるんです。
そのため経験が長い介護士の方のほとんどが腰痛を引き起こしてしまっているんですね。
利用者の対応によるストレス
介護士は利用者が日常的な生活が送れるようサポートする仕事です。
なので利用者から感謝されることが多いんですが、中には暴力がある利用者もいれば、暴言を吐く利用者、不可解な行動を起こす利用者などいろんな利用者がいるんですよね。
それに利用者の方の多くが認知症という病気を患っています。
どう対応しても対応しきれないということも多く、利用者の対応にストレスを感じている
介護士も多くるんですよね。
>利用者に優しくなれない…認知症患者に対する介護士のストレスとは
また利用者だけでなく利用者の家族に対してストレスを感じている方も多いですね。
理不尽なことを言ってくる家族も多いです。
介護士がストレスを抱えすぎてパニック障害を引き起こすことも
何の前触れもなく急に不安感や恐怖感を感じたり、動悸や息切れ、または呼吸困難や発汗などの体に起こる異変を何度も繰り返すとパニック障害を引き起こす可能性もあります。
このパニック障害というのは不安な気持ちが強くなったり、自分の感情をコントロールできなくなるほどの強いストレスを感じることも引き金になりかねません。
強いストレスを感じる前にできるだけ早く対策することが重要になってきますね。
パニック障害になると薬物療法と精神療法の2つのケアが必要になってきます。
介護士のストレスはどう対処したらいい?対策方法は?
介護士として働く以上、こういったストレスを抱えてしまうのはある程度は仕方がないことなのかもしれません。
でもこの先ずっと同じストレスを抱え続けるって思うと、
そんな気にもなってしまいかねません。
完全にストレスを無くすことなんてほぼ不可能だとは思いますが、それでも意識を変えることでストレスを軽減することは可能です。
そこで介護士が抱えているストレスをどういう風に解消すればいいのか?
介護士のストレスに対しての対処法を紹介します。
オンオフの切り替えを意識する
仕事中は仕事のことを考えるのはもちろんですが、中には休日にも仕事のことを考えてしまうという方も多いです。
休みの日にまで仕事のことを考えてしまうと気の休まる時がありませんよね?
休日は仕事のことは考えず頭をリフレッシュすることってけっこう大事ですよ。
私は休日は完全にオフ状態ですw
このことはツイッターでもつぶやいていますw
3連休最終日。
今日は家族で出かけます😊この連休中はまったく仕事のことを考えなかった。
オンオフの切り替えってけっこう大事だと思ってる
まあ普段から何も考えてないけど😛
— レン@介護福祉士 (@renkaigofukusis) 2019年5月26日
生活習慣を変えてみる
普段と同じ行動を何年も続けているとそれがだんだんとストレスに感じてしまうこともあります。
また介護士はどうしても生活習慣が乱れてしまいます。
人というのは毎日同じ事をしていたり、生活が乱れてしまったりすると気持ちが弱くなっていく傾向にあります。
そんな場合は毎日の生活にちょっとした変化をつけることって有効だったりします。
例えば運動を取り入れてみたり、食事を健康志向に変えてみたり、趣味を持ったりとか。
こういった小さな変化でも気持ちが全然違ってきますのでストレスの解消につながります。
ストレスを1人で抱えず吐き出す
ストレスというのは誰にかに聞いてもらうと意外とスッキリするものです。
職場の同僚でもいいし友達でもいいです。
友達がいなければ奥さんでもいいでしょう。
ポイントは誰にかに自分の悩みや愚痴を伝えることです。
相手が共感してくれることでストレスが和らぐこともけっこうありますからね。
考え方の相違は当たり前という気持ちを持つ
介護施設では多くの人とコミュニケーションを取りながら仕事をしなくてはいけません。
多くの人がいれば当然人によって価値観も違ってきます。
この人はこういう風に考えているけど、自分はこういう風に思っているどうしてこの考えを理解してもらえないのか?
価値観が違う相手に自分の考えを伝えてもなかなか理解されることはありません。
人は人、自分は自分の考えというある程度割り切った気持ちを持つことは大事ですね。
自分の考えを上司に伝える
職場の環境や方針にストレスを感じているならその思いを上司に伝えることでストレスが
軽減できることもあります。
ただ愚痴を伝えるだけでは何の解決にもならないでしょうが、こういう部分に不満を感じている。
だからこういう風に改善することはできないか?等の改善の提案をすることでそれが上司に伝わればストレスが和らぐこともあるでしょう。
もし改善案を伝えても上司が何の行動も起こさない、聞く耳をもたないという状況であれば余計にストレスを感じてしまうかもしれません。
上司がそんな状況ならストレスを軽減することは難しいですので、転職で職場を変えるのも1つの解決策と言えますね。
介護士が抱えているストレスについてのまとめ
介護士というのは高齢者を相手にする仕事です。
高齢者だけでなくその家族、そして同じ施設で働くスタッフと人間関係がうまくいっていないと働くことが難しいというのが現実なんです。
なのでそれだけ人間関係でのストレスを抱えている方が多いんですよね。
私は介護士だけどストレスなんて感じていないよ!
もちろん中にはそんな方もいるでしょうが、おそらくほとんどの方が何かしらのストレスを感じているはずです。
ストレスとうまく付き合えないと精神的な不安につながるってくるので、うまくストレスが解消できないなぁという方は今回紹介したことを試してみてはどうですか?