今回は介護士と腰痛の関係についての話です。
介護士が抱えている不安の中で圧倒的に多いのが腰痛です。
私の周りでもみんな腰が痛い痛いと言いながら仕事をしています。
私も過去にぎっくり腰になってから腰に爆弾を抱えるようになりましたが、何か対策をしなければまたあのぎっくり腰の恐怖が…って考えると普段の行動をちょっと変えなければいけないなぁって考えるようになりました。
介護士の仕事ってそれだけ腰に負担がかかることが多い業種なんですよね。
じゃあ世間の介護士の方って腰痛に対してどんな対策をしているのか?
実はこの腰痛というのは普段の行動をちょっと意識するだけでもかなり防ぐことができるんですね。
そこで腰痛に対してどんな対策ができるのか?についてまとめてみました。
介護業務の中には腰痛を引き起こす要因が多い
腰痛を抱えている方が多い業種っていうのをイメージしてみると、トラックの運転手やタクシードライバーの方、またはデスクワークなどの体をあまり動かさない方に多いイメージがありますよね。
逆に体を動かす仕事の方だと重たい物を持ったりして腰に負担がかかっているというのが腰痛の原因です。
介護士は利用者をベッドから車椅子へ移乗したり、トイレに移動させたりしますので当然後者の業種にあたります。
しかも重たい物を持ち上げるだけでなく介護の仕事というのは腰に負担がかかる体制で行う業務が多いというのも腰痛を抱えている方が多い理由なんですね。
例えばベッドに寝ている利用者に対してオムツ交換や体位変換、更衣の介助というのはベッドの高さにもよりますが、腰を曲げている状態で行う業務ですので、当然腰に負担がかかってしまう体勢ですよね。
腰に負担がかかる動きを毎日何回も繰り返して行うことで腰にダメージが蓄積されていくわけです。
腰にダメージが蓄積されていくと当然ながら腰痛を引き起こしてしまいます。
なので介護士は腰痛を抱えている方が多いんです。
腰痛対策をするなら体の柔軟性を高めることが大事
私の周りを見ていても腰痛があるけど何も対策していない!って方も多いですよね。
でも何もしなければ腰痛というのは治りません。
痛みの強弱というのは日によって変化があるかもしれませんが、基本的には何もしなければ腰痛は改善されないんですね。
じゃあ腰痛対策をするならどんなことが有効なのか?
腰痛の根本的な原因は体の柔軟性が失われているからです。
つまり体が硬くなってしまっているから!
人って年齢を重ねるとだんだんと体の柔軟性が失われていきますよね。
10代の頃は体が柔らかかったのに…今じゃガチガチだよ…
そんな方も多いのでは?
でも体がガチガチな方でも体の柔軟性を取り戻すことができれば腰痛対策になります。
体の柔軟性を取り戻すのに最適なのがストレッチなんですよね。
腰痛対策にはストレッチは効果的だけど挫折する人が多い
ストレッチは腰痛対策にもっとも有効な手段なんです。
毎日ストレッチをすることで少しずつ体が柔軟性を取り戻してきます。
腰痛で整形外科を受診した場合だとだいたいがリハビリとして腰痛体操が指導されます。
腰痛体操というのはストレッチと軽い筋力トレーニングを混ぜたようなものですので、体の柔軟性を高めればそれだけ腰痛が改善されることが多いということなんですね。
でも腰痛体操やストレッチというのは有効ではあるんですけど、長く続けることができない方が多い!
ストレッチをやり始めたけど…
続かない…
ストレッチで腰痛がマシになってきたからもうストレッチはしなくていいか!って方もいますよね。
ストレッチが毎日のルーティーンになれば申し分ないんですが、やはり毎日続けるのって大変なんですよね。
介護士が腰痛を防ぐために自分でできる対策
腰痛にならないために!
腰痛があるけどこれ以上痛みがでないために!
介護士が普段の業務中に腰痛予防として自分でできる対策をまとめてみました。
腰を曲げて業務をするのではなく腰を落とす
介護士は何かと腰を曲げて行う作業が多いです。
でもホントに腰を曲げないとできないの?という疑問を持ってみてください。
例えば利用者をベッドから車椅子に移乗する場合。
利用者を前かがみで抱えて車椅子に移乗していませんか?
この時に自分の腰を落としてから移乗をしてみると腰への負担はかなり軽減できるはずです。
床に落ちた物を拾う場合でも腰を曲げて拾うのではなく、腰を落として拾うことで腰への負担は軽減できますよね。
腰を曲げるのではなく腰を落とすのを普段から意識するだけでも腰痛を軽減できる方法になります。
ボディメカニクスを理解し活用する
これは体重が重たい利用者には特に有効なのですが、人間の体の動き方を理解して身体介助を行うことで楽に介助することができます。
人間の体というのは筋肉で繋がっているのでこの筋肉を動かせば他の筋肉はこういう動きをするというのはだいたい決まっています。
例えば腕をひっぱれば腕だけじゃなく体も前についてきますよね。
腕と体がつながっているので当然ですよね。
寝ている状態の利用者を横に向けたい場合なんかは膝を立てて、その膝を左右に押したり引いたりすると体が自然に横を向いていきますので、体位変換などには有効です。
こういったボディメカニクスを利用することで楽に介助ができるわけです。
楽に介助できるので当然自分の体への負担は小さくてすみます。
持ち上げる介護をしない
今持ち上げない介護というのは注目されていますよね。
介護者への負担を軽減するための福祉用具ってかなり多くあります。
ベッドから車椅子に使うスライディングボードなども持ち上げずに介助ができるので
楽に介助することができます。
こういった福祉用具を多く利用することで腰痛予防につながりますからね。
腰痛ベルトを使う
腰が痛くて腰痛ベルトは欠かせないって方も多いと思います。
腰痛がない方でも腰痛ベルトをしておけば腰への負担が軽減できますので、腰痛予防に最適です。
腰痛ベルトは一度使うともう手放せないという方が多いです。
つけているだけで安心感があるんですよね。
それだけ腰をガードしてくれるのに効果があるということなんです。
腰痛対策として注目を集めているのがホットヨガ!
今、実は腰痛対策としてホットヨガが注目を集めています。
介護士が腰痛対策のためにホットヨガをする?ってあまりイメージしにくいかもしれませんが、中には勉強会でホットヨガを指導している医療法人もあるくらいです。
各施設で腰痛に対して様々な勉強会が行われていますが、今後ヨガやホットヨガを取り入れる介護施設も多くなってくるかもしれませんね。
じゃあなぜ腰痛対策のためにホットヨガが注目を集めているのか?
基本的にはホットヨガをすることで腰痛が治る!というわけにはいきませんが、普段から腰痛にならないような体を作ることができるという意味では十分な腰痛対策と言えます。
ホットヨガでは体の柔軟性や正しい体の姿勢を身につけることができるので腰痛になりにくい体作りができるわけです。
介護士がやっておきたい腰痛対策についてのまとめ
介護士が腰痛対策をするのであれば普段からどれだけ腰に負担をかけずにいられるか?
腰に負担をかけないためにはどういう行動が必要なのか?
というのが腰痛の対策として考えなければいけない部分なんですね。
ボディメカニクスを理解し活用する
持ち上げる介護をしない
腰痛ベルトを使う
これらの対策はけっして難しいことではありません。
今実施している介護方法の意識をちょっと変えるだけで実行できる腰痛対策です。
介護士として働いていくならやはり腰痛にならないような介護方法を身につける必要があるということなんですね。